見られている幸せ

 
「おーい、堀居くーん!!」
 
上牧中学校の運動会から戻ってきて、駐車場に車を停めていると突然呼び止められた。
前職の先輩がお子さんと共に塾に訪問してくださったのだ。
マスクをされていたので最初は誰かわからなかった。
 
その方とは同じ学年を一度担当したことがある。
私がアルバイト3年目、初中3担当の時だ。
右も左も分からずとにかくがむしゃらに日々の授業をこなすので精一杯の時だった。
 
見た目は少しオラオラ系(すみません)なのだが、見た目とは裏腹にとても柔らかい物腰で接していただける方だ。
 
同じ教科を指導していたこともあってか、定期的に声をかけていただいたり、悩みを聞いていただくこともあった。
 
私はすぐに結論を出したがる性格だ。
しかし、その方はウンウンと頷きながら私の悩みに最後まで耳を傾けてアドバイスをくださった。そして、決して結論までは言わなかった。
「こうすればいいんとちゃう?」一つの考えを示してくれる方だった。
 
お互いに退社して以降は、入試会場で顔を合わすことがあるくらいで連絡を取り合うような間柄でもなかった。
 
ところが最近になってSNSを通じて連絡をいただいたのだ。
以前のブログで移転新規開校を発表したことに関して、応援のメッセージだった。
 
突然のメッセージに驚いた。
まさか自分たちのホームページを見ていただいているとは思ってもいなかったからだ。
 
同時にすごく嬉しかった。
自分が発信した情報を見ていただいているのだなと実感できたからだ。
 
今日もふらっとお越しいただいた。
私たちのことを気にかけてくださり、何気ない近況をお互いに話をして帰られた。
 
短い時間ではあったものの、私はすごく温かい気持ちになることができた。
見られている幸せ、安心感といったところだろうか。
もっと頑張っていこうと前向きになることができた、そんな時間だった。
 
経営とは孤独だ。
独立してから嫌というほどこの言葉は身に染みている。
 
それでも私はまだ世の中の個人塾経営者から比べればマシな方なのかもしれない。
校長の平見と二人三脚で進学塾Daichi上牧をいかに良くしていくかを考え、行動できるからだ。
 
相談できる相棒がいることは本当に心強い。
 
そんな恵まれた環境に居ながらにしても、時に孤独になることもある。
自分たちの方針は本当に正しいのか。
上牧地域の方に、進学塾Daichi上牧の教育方針にご賛同いただきお通いいただくにはどうすればいいのか。
考え出せばキリがないし、漠然と不安な気持ちに押しつぶされそうになる瞬間もある。
 
そんな時に、誰かに「見ているよ!」「期待しているよ!」「あなたたちならもっと頑張ってくれるでしょ!」と声をかけていただくと勇気が湧き出してくる。私たちに期待してくださる方々のために、もっともっと頑張ろうという気持ちになる。
 
保護者の中には、ブログで発信した内容にすぐに反応してくださる方もおられる。LINEで「読みましたよ!」とメッセージをいただいた時、どれほどの勇気をいただけるか。
通わせていただいているお子様のためにもっともっと良いことをしたいという想いでいっぱいになる。
 
自分が経験してきたこと、目の前にあるリアル、進学塾Daichi上牧の想い、考えなどをこれからも発信していきたい。
 
誰かに見られることは本当に幸せなことだ。
 
進学塾Daichi上牧 代表 堀居邦彦

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