殻を破るタイミング

闘魂期間もあっという間に1週目が終了。
 
この1週間、中2集団個別生たちが本当によく頑張っている。
授業のない日も頑張って自習室に来る。
自分の意思で自習室まで足を運ぶというところまでは正直至っていない。
 
「明日は家で勉強する?自習室に来て勉強する?」と声をかけなければならない。
声をかけても最初は渋ることもしばしば。
しかし、次の日には塾に来るのだ。
彼らにとってこれは大きな大きな一歩なのだ。
 
先日の石田先生のセミナーでも先生が仰っておられたことがある。
 
「成績を上げたいと願わない子などいない。」
 
そう、塾に通っていようとなかろうと子供たちは『イイ結果』を取りたいのだ。
ただ、『一人で』頑張ることが苦しい。
しかし、それは何も子供に限ったことではない。
大人であっても『頑張る』ことは大変なことなのだ。
 
その『頑張り』を認めてあげ、継続出来るようにサポートをするのが私たちの役目なのだ。
あれやこれや教える必要なんてない。
本気で取り組んだ者は分からないことが出てきたら、自然と私たちの元へ質問にやってくる。
学習に限ったことではないが、自らの欲求こそが行動へのエネルギーとなるのではないだろうか。
 
では、なぜ彼らがこのような『前向きな変化』をしたのか。
中間考査後に私は彼らと二者面談を行った。
そこで彼らが頑張っていることを1点だけ認めていった。
 
英語が苦手なM・S君には、英作文の小テストを頑張ってきたことを認めた。
言い訳ばかりするM・I君には、英語の教科書音読が上手に出来ていることを認めた。
理系科目が苦手なI君には、苦手ながら真面目に理系科目に取り組んでいる姿勢を認めた。
何かと自分の都合の良いように解釈するM・K君には、中間考査中に落ち着いて課題に取り組めるようになってきたことを認めた。
 
他人の努力を『認める』ということはなかなかに難しいものだ。
彼らの心の琴線にいかにして触れることが出来るかが鍵となる。
適当なことを言っていては見事なまでに見透かされる。
 
人は認めてもらえるとその場所(人の元)で頑張ってみようと思うものだ。
私も中学3年生のこの時期、当時の塾の担任(現在の進学塾Daichiの塾長です)に認めてもらいたい一心で塾に通い続けた。
「頑張っているな。」といった声かけはしてもらったことはない。
ただ、頑張っている姿勢を認めていてくれたように思う。
だから、塾は自分の居場所だと強く思っていた。
自分のための入試だが、自分たちのわがまま(本当に毎日遅くまで自習に付き合ってくださった)を受け入れてくださった先生の優しさにどうにか応えたいという思いは心のど真ん中にあった。
 
生徒たちには多くの言葉を投げかけなければならない。
しかし、多くを語らず『行動を認める』といったことも時には必要なんだろう。
私も塾長のような生徒の頑張りを認めてあげられる先生であり続けたい。
 
中2集団個別生が来週以降どの様に自分の殻を打ち破っていくのか楽しみでしかたがない。
 
進学塾Daichi上牧 代表 堀居邦彦

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