子育ての醍醐味

昨日は休みだったため、息子を連れて近所の公園へ。
息子は少し内弁慶なところがあるのか、それとも単純にビビリなのか保育園でのみんなで体を動かす遊びを少し苦手としているみたい。
妻がそのことについて少し気にかけていた。
 
息子は甘えたで、最近は一瞬でも視界から妻が消えると「ママー、ママー」と泣き始める。
集中して遊びに取り組ませたかったので、公園には私と息子の二人で行くことに。
保育園で一丁前なところを披露できるように、男同士の秘密の特訓へと出かけた。
 
公園に到着すると早速遊具の方へニコニコ笑顔で走り出す息子。
大きな公園にいるのはたまたま私たち二人だけ。
男同士の秘密の特訓には最適な環境。
 
息子は滑り台が大好きだ。
自宅から徒歩2分くらいの所に滑り台とブランコだけがある小さな公園。
そこで、何度も何度も滑る。
ただ、本日の公園はいつもの公園のそれとは大きさも滑る角度も違う。
何より勢いよく滑るには階段をのぼらなければならない。
階段の段差も息子の足の長さに対して少し高めでよじ登るといった具合。
 
階段の前に着くと息子は動きが止まった。
そして、「抱っこー」とねだる。
ここで抱っこをしては今日の目的は達成できない。
 
「パパが後ろからついてあげるから自分でのぼってみよう。」
まだ会話は出来ないが、こちらが話をしていることは何となく理解はしているのだろう、少しぐずり出した。
けど、その場で私はずっと待つ。
息子も私に甘えることに見切りをつけたのか、階段をよじ登り始めた。
私は最初に手の持って行き方と足をしっかり上げることをジェスチャーで伝えた。
 
万が一足を踏み外したり、手が滑ってバランスが崩れてもすぐに受け止めることができるようにと私は後ろから息子を見守った。
10段にも満たない階段ではあるが、息子にとっては大きなハードル。
途中何度かバランスを崩しかけたり、手の力が弱かったりでヒヤリとすることもあったが息子はどうにか階段をのぼり切ることが出来た。
 
息子がのぼり切った時に「よーがんばったなぁ!出来た、出来た!」と言うと、息子も嬉しかったのか満面の笑みで出来た出来たと両手を叩いて喜んでいた。
滑り台を滑る時の息子の表情はどこか誇らしげな様子だった。
 
その後も滑り台を何度も滑り、他の遊具にもチャレンジさせた。
縄を編み込んだネットをよじ登る練習。
動物の置き物にまたがらせる練習。
鉄棒にぶら下がらせる練習。
中には出来ないものもあったが、様々なことに真剣に取り組んでいた。
 
そして、何より楽しそうだった。
「キャッキャッ!」と言ったり、高い所から「ウワー」と歓声をあげたりしていた。
遊具で遊べることがどうのこうのよりも、息子が一つのことに打ち込んでいる姿を目のあたりに出来たことが嬉しかった。
 
何事にも最初は失敗はつきもの。
その失敗から『何』を学ぶか。
最初から完璧に出来ることなどない。
 
最初から完成している子供の育児など面白みがない。
ただ、私たち大人はついつい周囲の子供と我が子を比べてしまう。
出来ないことがあれば、親は焦りが生まれる。
その焦りが我が子に間違って伝わってはいけないのでないか。
それは結局の所、自分(親)が安心したいだけ。
 
他人と比べることは悪いことではないと私は考えています。
社会という他者とのつながりの中で生き抜いていくためにも、他者の能力を理解させる力を我が子には身につけさせたい。
 
親だからこそ、我が子が少しでも様々なことが『出来る』ようになってほしいと願います。
それは当然のことでしょう。
おおらかな気持ちで成長を見守りたいと考えていても、時には焦りも生まれる。
私も焦りが生まれた時には、それを我が子の次の挑戦へのエネルギーに変えていこうと思う。
 
我が子の失敗にどれだけ付き合い、次へのステップを見守れるかが育児の醍醐味なのではないでしょうか。
 
代表 堀居邦彦

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