スマホ・タブレットとうまく付き合う
目まぐるしく変化する時代
10年、近年においては3年も経過すれば今まで出来なかったことがいとも簡単にできる世の中になってきました。
スマホ・タブレットといったガジェットもその一つ。
本当に便利な機能がたくさんあります。
私はスマホ音痴なので、機能の20パーセント程度しか使いこなせていない気がします。
フリック打ちは苦手というか、出来ません(笑)
年々、スマホを持つ生徒も増えてきました。
数年前までは親御さんと共用というケースもよく耳にしたが、最近では一人一台を持たせているご家庭が多いようです。
また、ご家庭では以前使用していたスマホで不要になったものをWi-Fiにつないでゲームや動画サイトを見たりすると言ったこともよく耳にします。
教育の分野においてもITツールを積極的に活用していこうと世の中の動きになっています。
確かに、数学の立体や理科の実験の流れなどは動画を用いることで紙面上に書かれている情報よりもわかりやすく理解できることもあります。
ただ、決して良い面ばかりという訳ではありません。
塾でもスマホ・タブレットの付き合い方に関する様々なご相談をいただきます。
大きく分けると以下の2点でしょうか。
・長時間の使用による様々な問題
・SNSが原因で友達と揉める
長時間の使用により、生活習慣の乱れが生まれます。
スマホの長時間使用により睡眠時間が遅くなる。
また、それが原因で朝起きることが出来ない、といった具合です。
SNSについては女子の方が多いでしょうか。
返信が遅いことにより仲間ハズレにされた。
LINEのグループで個人を袋叩きにするといったことです。
こういった話が出てくると、我が子にはスマホ・タブレットを持たせないといった意見が出てくるのも当然の流れです。
スマホ・タブレットは『ツール』
私個人の意見としては、中学生までは個人でスマホやタブレットを持たせる必要はないと考えています。
しかし、この価値観ももしかしたら時代にそぐわないのかもしれません。
大切なことは、『子どもがうまく使いこなせるまで使い方を教える』ということではないでしょうか。
・スマホ・タブレットをお子様に与える前にご家庭でのルールを設ける。
・ルールを守らない状態が続くと利用停止をする。
最低でも上記2点レベルの約束事は必要だと私は考えます。
子どもたちは付け足しでルールを設定されることを嫌います。
後出しジャンケンってズルイですもんね!
まだ、お子様とお約束をされていないご家庭においては早急にルール設定をすべきだと私は思います。
最近読んだ本の中になるほど!といったものがありましたのでご紹介します。
『スマホはナイフと同じ』私はここにひとつのヒントがあると思います。人間は便利だけれど危険なものを使いこなすことで文明を進歩させてきました。たとえば「火」「刃物」も同様です。(中略)ナイフの扱い方にさえ慣れておけば、あとからナタやノコギリや彫刻刀などを手にしても、すぐに使いこなせるようになるように、小さいときに火や刃物に十分に触れて、危険との付き合い方、距離の取り方を十分に学んでおいた子供は、その感覚をもとにして、便利だけど危険な文明の利器も比較的短期間で使いこなせるようになるのではないでしょうか。引用元:おおたとしまさ(2019年)『21世紀の『男の子』の親たちへル』祥伝社
道具の使い方を知らないままに与えてしまうことで、後々に様々な問題が発生するのだということでしょう。
子供が小さなころに、自由にナイフを触らせる親はいません。
便利なものを使いこなせる能力を身に着ける
スマホやタブレットはナイフのようにうまく使えば素晴らしい道具になりますがが、誤った方法で使うと自分のみならず他人をも傷つけてしまう凶器となる可能性があることを子ども達に伝えておく必要があるということです。
まずは、スマホ・タブレットがそれらの両側面を持ち合わせたものであると私たち大人が強く認識しておく必要があります。
大人が正しい使い方を伝えられる環境でまずは慣れさせる。
これが最初の一歩なのではないでしょうか。
「危険なものだから与えない」としていると、いざ使いこなさなければならない時に誤った使用をしてしまうことがあるのです。
どちらが良いか悪いかと言ったことではなく、うまく活用していく能力が求められていく時代なのでしょうね。
これは何もスマホ・タブレットに限らずだと思います。
身の回りにあるたくさんの情報・モノをうまく使いこなし、より便利で豊かな生活を送っていく時代なのでしょう。
代表 堀居邦彦