失敗の『先』に付き合う

 
ガシャーン!!
息子は机の上からプラレールの車両をワザと落とす。
 
ドーン!!
今度は車両同士をぶつける。
 
これらは少し前までの我が家でのありきたりな風景だった。
息子のマイブームは『ワザと失敗する』ことだった。
 
ワザと失敗をしては楽しそうにケラケラと笑っている。
 
息子は私に「ドーンして」「えーんして(泣いて)」と要望してくる。
私がえーんと泣きマネをすると、嬉しそうにニコニコしながら「パパ、えーん、ダイジョブゥ?」と言う。
 
なぜ泣くことを求めてくるのだろう、最初は理解できなかった。
しかし、よくよく息子を観察をしているとなぜそれらの要求をしてくるのか次第に理解できるようになってきた。
 
息子が私に泣くように要求してくる時は、息子が自分でしたくてもなかなかうまくいかない時だった。
プラレールの車両を机の上からワザと落とす時は、車両の連結が自分でうまくできなかったタイミングだ。
おもちゃをワザとぶつけた時は、電源をうまく入れることができなかったタイミングだ。
 
たった2歳半の幼児でも失敗するのは嫌なのだろう。
まだまだ自分の頭ん中で考えていることをうまく言葉にすることは出来ない。
そんな2歳児だからこそ、あらかじめ自分ができなかったことを私とシェアすることで、『自分は失敗した』という心に負うダメージを少しでも緩和しているのではないか、そんな気がしたのだ。
 
『自分は失敗した、けれどもパパも失敗した。だから一緒だ(大丈夫という意味合いが込められているように感じる)!』
もちろん息子から直接本音聞き出せる訳では無いので、あくまで私の仮説なのだが。
 
子どもが何かに思いきって挑戦してみよう!という状態になるには、心的状況が落ち着いている時だ。
 
大人は子どもに「失敗してもいいよ」とよく言う。
そういったからには失敗しても大丈夫なんだという雰囲気を積極的に作り出してやる必要がある。
 
ただ失敗させるのではなく、失敗の『先』に付き合ってやればいい。
 
共に失敗して、共に笑ってやる。
共に失敗して、共に次の成功へのコツを考える。
失敗を乗り越えるまで最後まで責任を持って付き合ってやる。
 
失敗を率先させるのではなく、失敗をしても大丈夫だ、それが次へと繋がる経験をしたんだと捉えさせるべきなんだろう。
 
『失敗したところでやめてしまうから失敗になる。成功するまで続ければ、それは成功になる』(松下幸之助氏)
 
これからも息子が成功するまで失敗に付き合っていこう。
ちなみに現在はそれらの遊びはあまりしなくなった。
今はストライダーに夢中なのだ。
 
進学塾Daichi上牧 代表 堀居邦彦

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